dailymail20160504


・4月の製造業PMI(購買担当者指数)は、50を下回る49.2に下落。
・3ヵ月で製造業の雇用約20,000人が減少。
・中国の工業生産高も14ヵ月連続で減少


4月のイギリスの製造業は、直近3年間で最も悪い水準となっており、世界経済の成長減速と、ブレクジット(イギリスのEU離脱問題)によって新規の受注が厳しい状況となった。
マーキット社によれば、4月のPMI(購買担当指数)が2013年来初めて、景況改善の節目である50を下回り、49.2(3月は50.7)に低下した。
中国の生産活動も停滞が著しく、工業生産高が14ヵ月連続で縮小するなど、世界経済の成長減速が明らかになっている。
世界第二位の経済大国の成長鈍化に従って世界の株式市場も縮小しており、FTSE100指数は鉱業株の下落により1%低下した。
4月の中国製造業PMI(購買担当者指数)は、市場予想の49.9%を下回る49.4%となり、3月の49.7%からも低下した。


イギリス製造業に関するマーキット社のレポートでは、工場のサプライチェーンの現場で深刻な懸念ムードが醸成されつつあり、雇用と新規受注のが4ヵ月連続で減少となったと指摘。
マーキット社・シニアエコノミスト、ロブ・ドンソン氏は「4月の製造業PMIは、直近3年間で初めて50を下回った。第2四半期は始まったばかりだが、製造業の勢いがなくなりつつあることを示している。
メーカーによれば、内需・輸出両方とも落ち込んでおり、それは世界経済の不確実性リスク、国内の原油・小売部門の不確実性リスク、そしてEU離脱を問う住民投票の不確実性リスクが高まっているためだといわれる。こうした状況は来月も続くと思われ、第2四半期も製造業にとってはきわめて厳しいだろう。」と言う。
製造業の不振は、設備投資に顕著に表れる。実際、6月23日の住民投票が終わるまで設備投資を延期しているケースも多いという。


4ヵ月連続の輸出減は、世界経済の減速を示している。(前述マーキット社レポート)
先週発表された指標では、イギリスの2016年第1四半期の経済成長は0.4%まで低下した。(2015年第4四半期0.6%)


アーンスト&ヤングITEMのシニア経済アドバイザー、マーティン・ベック氏は「マーキット社の調査を細かくみれば、状況はもっと悲惨なことが分かる。
内需・輸出ともに弱い数字のため、設備投資も減少している。さらに、輸出件数も4ヶ月連続で減少、雇用者数の減少幅も、2013年来最大だ。」と言う。

また、バークレイズの製造業担当主席アナリスト、マイク・リグビー氏は「内需は、経済の回復を助けるが、その数字が低調だ。イギリスの製造業は非常に危い様相を呈している。
しかし、世界経済の減速と輸出不振が継続が製造業にダメージをもたらすとしても、EU離脱を問う住民投票の不確実性さえ無くなれば、メーカーは設備投資を経済成長に必要な水準まで引き上げるだろう。」と指摘。


製造業PMI指数を受け、ポンドは対ドルで戻り売り、対ユーロでも下落した。対ドルは昨日1月末以来最高値で取引されていたにも関わらず、1.4670ドルまで下落し、対ユーロは0.4%下げ、1.2668ユーロとなった。

CMCマーケッツのマーケットアナリスト、ジャスパー・ロイヤー氏は「イギリス経済は、残念ながらサービス業次第だ。経済成長し続けるためには、がんばってもらうしかない。
第1四半期GDPにおいてもサービス業は強かった。しかし、住民投票が近づけば、実際以上にブレクジットの悪影響が出てくるかもしれない。」と言う。


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